CANDLE CAFE & Laboratory ΔΙΙ

せんそうって×中瀬萌 「光」
EXHIBITION
せんそうって×中瀬萌 「光」
△ll 20th Anniversary Project vol.17は、哲学研究者の永井玲衣と写真家の八木咲によるプロジェクト"せんそうって"と、画家の中瀬萌による企画展「光」です。

期間中に"せんそうって"がこれまで取り組んできた「わたしのせんそう」についての対話を2回行い、八木による写真、中瀬による絵画、そして来場者の誰もが参加できるようなインスタレーション形式で展示空間を作り上げていく試みとなります。

中瀬は人という対象に限らず全ての生命においての「せんそう」を意識し、どこからも見える同じ太陽と月、それらが照らす残されてきた景色やそこでの暮らし、営みから見える歴史、小さな記憶、生きてきた場所、山や雲などから得られる自然の中の光を自分に取り込むようなイメージで作品を制作しました。

永井と八木による"せんそうって"プロジェクトは、戦争の音が聞こえてくる日々の中で、まずは「せんそう」という言葉の前に立つための試みを続けており、彼女たちは「対話はこわい だからこそ 試みよう」という思いを抱いて対話やインスタレーションを通して「わたしのせんそう」に向き合っていきます。

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一つ、接触というテーマにて、つくり続けている作品がある。

柔らかな肌が触れ合う時、温もりを通して、私は
わたしの分からない感情に接したいと思う。
そして、できることならば、
生きる限りその温もりを保ち、そして分け合いたいと思う。

この展示の話を受けるにあたり、すこし戸惑った自分がいた。
あの場所/あそこの星/どこかの言葉/未来とかの話/存在していた
いとも簡単に遠くしてしまえる。

容易く此処に届くニュースを、指だけで操作し
閉じた画面は黒く、今日も私は1日を始められた。

わたしの、せんそうって。

戸惑った自分、臆病になった自分、分からない自分
わたしの、せんそうに、ツンと小さく、触れてみた。

この場所、ここの星、わたしたちの言葉で、
今この瞬間の話をしよう。
無数の生命の存在に触れてみる。

この地に私も同じ、生きていて
太陽と月がまた頭上に上がる。
光を見たい、そう思った。

聞き慣れた?せんそうって
聞き飽きた?せんそうって
わたしの、せんそうって。

-中瀬 萌
PROFILE
永井 玲衣
永井 玲衣
哲学者。
学校・企業・寺社・美術館・自治体などで、人びとと考えあう場である哲学対話を幅広く行っている。
Gotch主催のムーブメント「D2021」などでも活動。著書に『水中の哲学者たち』(晶文社)。
連載に「世界の適切な保存」(群像)「ねそべるてつがく」(OHTABOOKSTAND)「これがそうなのか」(小説すばる)「問いでつながる」(Re:ron)など。第17回「わたくし、つまりNobody賞」受賞。詩と植物園と念入りな散歩が好き。
【instagram】https://www.instagram.com/nagainagai/?hl=ja外部リンク
永井 玲衣
八木 咲
写真家。
【instagram】https://www.instagram.com/yagisaki_/外部リンク
永井 玲衣
中瀬 萌
アーティスト。長野県在住。里山である神奈川県藤野町で生まれ育つ。
独学にて、蜜蝋を用いた絵画の制作を始める。「地の旅」テーマに掲げ、
自身が山・海へと入っていくことでの小さなこころの変化や、
繰り返しながらも変化してゆく自然の世界を観察し
瞬間・直感的に記憶と交差するような情景を抽象へと落とし込み描いている。
【instagram】https://www.instagram.com/moe0814n/外部リンク
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期間中、「わたしのせんそう」についての対話《Dialogue》を以下の日程にて行います。
予約方法につきましてはCANDLE CAFE△llのinstagram(@candlecafe12)にてお知らせいたします。

《Dialogue》
日程:
■5/31(金)19:00-21:00
■6/7(金)20:00-22:00
※どちらの日程も内容は同じとなります
会場:CANDLE CAFE△ll
参加費:無料(1ドリンク制となります)