CANDLE CAFE & Laboratory ΔΙΙ

Jiro Aiko Exhibition 「小指の抱擁」
EXHIBITION
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Jiro Aiko Exhibition 「小指の抱擁」
年齢を重ねていけば黒い輪郭線の表現は消えていくと思っていた。

モノクロの作品を描いている時は強い黒が鎖のような存在になっている気がしており、表現を弱め最終的には墨の残り香が漂うような作品にしていこうと計画していた。

ところがカラー作品をつくっていくと不思議とそのアウトラインの印象はモチーフを支え、守るものに変化していった。

散っていく意識や不安をまとめる装置として、時には外から身を守る鎧として筆を走らせた。

制作をしていると、左手小指につけている指輪がふと視界に入る。

絵を描く際には邪魔だが、なんとなく安心するからとお守りとして制作中につけるようになったこのリングと墨の線のあたたかさが近いのではと感じ始めた。

そもそもピンキーリングには「幸せが逃げないようにつなぎとめる」という願掛けのようなものがあるらしい。

逃げるしあわせを捕まえられているか分からないが、指に抱擁を感じることで落ち着きを得られるのは事実で、おまじないよりもむしろこちらの方が私にとって効果があった。

小指のあたたかい拘束が与える安心感のように、黒い輪郭線が誰かにとっても温度のあるものでありますように。

愛甲次郎
PROFILE
jiro aiko / 愛甲次郎
jiro aiko / 愛甲次郎
画家。東京都生まれ。

2017
サンプラー・アーティストblahmuzik、CDジャケットにアートワーク提供

2018
大子アーティスト・イン・レジデンス/DAIR、茨城
JET SET開業20周年企画、アートワーク提供

2019
りんご音楽祭 ポスター アートワーク提供

「それぞれのパーティ/かまわぬ」
小林直博、愛甲次郎合同展
GALLERY X BY PARCO SHIBUYA

個展「覚束なさへ」CANDLE CAFE & Laboratory△ll

2020
個展「No.34」CANDLE CAFE & Laboratory△ll

2022
個展「fragments」銀座 蔦屋書店
個展「湯煎するように」CANDLE CAFE & Laboratory△ll