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2019.10.17(木)
愛甲次郎 個展「覚束なさへ」
分かりにくく判然としない物事に出会った時、人はそれを理解しようと努めるように、未完成から完成へたどり着こうとし対象が持つ深度に接近する姿勢が生まれます。
不完全なアウトラインやイメージを持つ私の作品が目撃するものに対して少しでも深い考察を持ち、より繊細な回答をもたらすきっかけになれば幸いです。
愛甲次郎
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先日、東京藝術大学日本画専攻を卒業した愛甲次郎のアトリエに伺った。
日本画といえば岩絵具なのかなという認識だったが、見せられた作品群は和紙と墨というマテリアルだった。
愛甲自身のコメントにあるように、その作品たちは不完全なアウトラインやイメージで構成されており、全作品とても繊細に描かれ、そのバランス感覚は不自然だが心地よい。
1枚の作品を完成させるまでの所用時間を聞いた時は正直驚き、それがゆえに日本文化に根付く「わびさび」の世界観を私自身が愛甲の作品から感じ取ったのかもしれない。
古典を学び、古典的な材料を使った愛甲の作品は決して古くなく、むしろ新しい「粋」を完成させたと私は思う。
本展キュレーター 井上竜介
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PROFILE
愛甲次郎
画家。東京都生まれ。
2017
サンプラー・アーティストblahmuzik、CDジャケットにアートワーク提供
2018
大子アーティスト・イン・レジデンス/DAIR、茨城
JET SET開業20周年企画、アートワーク提供
2019
りんご音楽祭 ポスター アートワーク提供
「それぞれのパーティ/かまわぬ」
小林直博、愛甲次郎合同展
GALLERY X BY PARCO SHIBUYA
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